ORTHO DONTIC
成人矯正
大人の歯列矯正
成人矯正は「治したい」と思った時が始め時です!
矯正治療に年齢制限はなく、30代や40代、50代以降でも治療を受けている方はたくさんいらっしゃいます。
ただ、虫歯や歯周病等口腔内が健康な状態であることが大切になります。矯正装置をつけて歯を動かしている最中では、該当箇所のむし歯が治療できず悪化してしまいます。また、歯茎の感染症である歯周病の場合はさらに深刻で、歯を動かす際に病状を進行させてしまい、最悪の場合は歯が抜け落ちてしまう恐れがあります。
歯周病によって徐々に顎の骨が溶かされ歯がもろくなり、そこに矯正治療による力を加えてしまうためです。虫歯や歯周病といったお口のトラブルは、矯正治療を始める前にしっかりと治療しておきましょう。
成人矯正の治療期間
治療期間と致しましては、矯正歯科は2〜3年。審美歯科は2週間〜6ヶ月程度で終了します。しかし、審美歯科は、歯を削って、セラミックの人工歯を被せて歯並びを整える治療なので、年を重ねるとともに色味が合わなくなったり、破損したり、やり直しが必要な場合もあります。矯正歯科での治療は、矯正装置を長期間着けなければならないということで、二の足を踏む方も多いようですが、「一生自分の歯で噛める」ことの大切さをどうぞよく考えてお選びください。
子供の矯正治療との違い
子供(12歳以前の子供)の矯正は、今ある子供の歯を矯正するというよりは、将来萌えてくる大人の歯のスペース確保や、顎のバランスを整える、いわゆる将来のための土台作りの目的で行われます。つまり子供の歯と大人の歯の萌え変わりを利用して、その後歯並びを矯正していくわけです。これが大人の矯正との決定的違いです。
大人の矯正は、すでに歯も歯茎も顎も成長が終わっており、形が固まってしまっています。とはいえ大人であっても歯を動かす事が可能ですので、矯正器具を装着し“長期的”に力を掛け、歯並びを治療していきます。
実際にどんな方が成人矯正を始めているか
やはり一番多い理由としましては、歯並びがガチャガチャしていて見た目が気になる方が多いです。他にも前歯が反対に噛んでいる方や前歯が出ている方も相談にいらっしゃいます。ほとんどの方がお口の中に問題点を抱えている事が多いため、まずは現状の問題点や治療を行わない事によるリスク等を把握していただくためにも、矯正無料相談のために受診される事をオススメいたします。
歯を削って治すのと歯並びを治すことの違い
審美歯科と矯正歯科は似ているようですが、まったく違います。歯並びを整える方法として「審美歯科」もありますが、「矯正歯科」との違いをよくご理解ください。矯正装置を使って自分の歯を根っこから動かし、歯並びを整える治療を行うのが矯正歯科、セラミックなどの素材で作られた人工的な歯を被せたり貼り付けることで、整った歯並びに見せる治療を行うのが審美歯科です。
矯正歯科は健康な歯を生かすことができ、歯並びだけではなく、噛み合わせも正しい状態に改善することが出来ます。審美歯科は短期間での治療が可能ですが、健康な歯を大きく削る必要があり、時には歯の神経を抜く場合もあります。噛み合わせの改善はできません。
費用面での違い
審美矯正は自費となり、保険適応外です。費用の目安はセラミッククラウン1歯が7万~12万円です。矯正歯科の治療費は保険適用外、一般的には医療費控除外です。全顎矯正の場合で、一般的な費用は100万円程度となります。
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こんな方に矯正治療をオススメします
1つは「出っ歯」です。
上のあごの歯が前に出てしまう状態になります。口をうまく閉じることができなくなります。無理に閉じようとすると、下唇が外側にそり返るようになります。あごにしわが寄ったようにみえます。
口呼吸をして、歯が乾燥して虫歯になりやすくなったり、歯周病になりやすくなったりします。前歯を折ったり、口を切ったりしてしまうようなトラブルを起こしやすくなります。同じ出っ歯でも上あごが大きい人と、下あごが小さい人がいますから、どちらかというのは見るといいと思います。猫背にもなりやすいと言われています。
2つ目は下のあごの歯が出てしまう「受け口」です。
下のあごが大きかったり、上のあごが小さかったりするときに起こります。
あごの成長が関係しますので、変化を見ていくことが大切です。こうした場合には4~5歳の頃から歯医者さんに相談した方がいいですね。早めに顎骨の成長をコントロールすることが大事です。
3つ目は歯並びがでこぼこになっている「乱ぐい」があります。
そのなかでも糸切り歯が前に出ている状態を「八重歯」といいます。昔は若いうちはかわいいと言われます。ですが、年を取ると牙に見えるようになります。歯の並んでいる場所となる骨の大きさと歯の大きさがアンバランスであるために起こります。歯に汚れが残りやすくなるため、虫歯や歯周病になりやすいという問題があります。
4つ目は口を閉じても上下の前歯がかみ合わない「開咬、かいこう」です。
小さな時に指しゃぶりをしていたような人で見られることもあります。また舌の力が強い人でも多いです。食べ物をうまくかみ切れないという問題が起こるのです。
成人矯正のメリットとは?
大人の歯列矯正治療は、顔や歯並びや顎など、審美面での改善が大きな利点と思われるかもしれませんが、実はもっと重要なことがあります。それは「噛み合わせの改善」です。
噛み合わせが悪い「不正咬合」の状態は、単に食べ物の咀嚼が困難な事や顎が痛むというだけではなく、頭痛、肩こり、腰痛などの全身症状に対しても、影響している場合があるのです 正常な噛み合せとは、前歯が綺麗に並んでいるだけではなく、奥歯の上下の歯が正しい位置関係で噛み合っていることがとても重要です(AJO-DO 1972 Sep 296-309: The six keys to normal occlusion - Lawrence F. Andrews)。矯正治療では、その正しい噛み合せをゴールとして治療を行います。
また、歯並びが悪いと歯ブラシがデコボコの部分に届きにくく、汚れが残り虫歯や歯周病になりやすいのですが、矯正治療で歯並びがきれいになると、口腔内を衛生的に保てるようになり、虫歯や歯周病予防にも効果的です。
抜歯になるケースとならないケース
患者様の歯並びやゴールの口元の希望が、選択の基準になります。
わかりやすくお伝えするために「3人掛けソファー」を想像してください。
3人掛けソファーに4人座った時に、4人が小柄な体型であれば何とか座れます。
大柄であれば一人どいてもらわないと、腰を浮かせた状態になったりしてちゃんと座ることが出来ません。
この4人でなんとか座れるか、一人どいてもらわないとちゃんと座れないかによって、抜歯か非抜歯かが決まります。
すなわち、歯が並ぶスペースがないとスペースを作る(抜歯)が必要ですし、スペースがあればそのまま(非抜歯)で治療ができるということなのです。
またどちらでも並べることができるということもあります。
3人掛けソファーにぎりぎりでギュウギュウで4人座ることができる状態です。
凸凹はなくなったけど、笑ったときに歯がぎっしり並んでいたり、治療前より口元が出た状態になると感じたりする人もいます。
また、ギュウギュウの状態で長年使用しているとソファーが壊れてしまうということがあります。
「患者様の理想」が最も重要です。矯正医だけでなく、どの歯科医院の先生も、「抜歯をしたい」と思っていません。
出来ればご自身の歯がきれいに並ぶことが最も大切なのですが、患者様の理想を実現するためには、“抜歯”という選択肢もあるということを患者様にご理解いただけますと幸いです。
当院が使用している矯正装置
代表的な成人矯正用の装置は、主に以下の2つに分けられます。
メタルブラケット | 歯の表側に取り付ける金属製の矯正装置です。治療費が比較的安く済む傾向にありますが、矯正器具自体が目立ちやすくなっております。 |
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セラミックブラケット | 構造はメタルブラケットと同様ですが、白い非金属製のパーツを用いる事で、メタルブラケットよりも比較的目立ちにくくなっており、金属アレルギーの方でも使用可能な装置ですが、メタルブラケットよりも費用がやや高額となっております。注意点としてはセラミック製のブラケットとなっているため、硬い食べ物などを咀嚼時にブラケットが破損する可能性があるため、注意が必要となります。 |
目立ちやすい前歯の部分だけを矯正する=部分矯正
部分矯正は、気になる部分の歯並びだけに矯正装置を取り付けて治療できるので、見た目の印象を変えるのにも効果的です。
通常の歯列矯正だと、歯全体に矯正装置を装着して歯やアゴのバランス、噛み合わせなどを整えます。ですが、部分矯正は前歯の犬歯から犬歯の6本のみの歯を対象に歯並びの矯正治療を行います。一部分だけの歯列矯正なので、全体的な矯正に比べて痛みが少なく、治療費用も抑えられます。短期間で終わるというのも魅力です。 基本的には成人矯正と同じ装置を使用しますが、部位がかなり限局的となっております。
全体的な矯正治療は痛みや経済面での不安から気が進まない、という場合にも部分矯正はおすすめです。
歯並びの乱れによる身体のトラブル
虫歯・歯周病
歯並びが悪いと、歯みがきの際にどうしても歯ブラシが行き届かず、毎日すみずみまできれいに歯みがきをするのは困難です。結果として、歯石や歯垢が沈着しやすく虫歯や歯周病になりやすいです。
耳鳴り
噛み合わせの悪い人の多くは、あごが後方へずれているため、耳の管が下顎頭と呼ばれる下顎の一部分によって圧迫されています。そのために耳鳴りが発生する可能性があります。
頭痛・肩こり
不自然な噛み合わせにより、あごの周りや肩、首の筋肉が異常に緊張し、やがてその筋肉が硬くなることで血行が悪くなり、頭痛となります。
矯正治療中に気をつけること
矯正装置を付けていますと、ブラッシングが困難になるため、普段以上にケアをしないと虫歯や歯肉炎になる危険が高くなります。万が一、虫歯になってしまった場合は矯正の途中でも装置を外して虫歯の治療をしなければなりません。丁寧な歯磨きで、しっかり口腔ケアをしましょう。
矯正治療を成功に導くためには、すべてを歯科医師まかせにするのではなく、患者様も積極的に治療に取り組んでいただかなければなりません。 歯科矯正は長期間かかる治療ですので、日常生活において注意しなければならないことがでてきます。
そこで矯正治療中に気をつけたいいくつかの注意点をあげました。
矯正治療中に注意すること
① 装置をつけた後
装置をつけた後、調整をした後は歯に力がかかりますので、数日歯が痛んだり、浮いたような感じがすることがあります。ただこのような痛みは、4、5日で治まりますので心配される必要は全くありません。ひどい痛みやずっと痛みが続いて引かないようならすぐにご連絡下さい。
② ワイヤーが折れてしまった。
ワイヤーが折れたままの状態は、粘膜にひっかかるなどの症状があらわれます。また矯正治療上にも良くありませんのでご連絡の上、出来るだけ近日にご来院下さい。
③ 一番奥からワイヤーが出てきた。
歯が動き始めると、歯のがたつき等でたわみのあった余分なワイヤーが一番奥の装置から出てきます。このワイヤーが頬の粘膜にひっかかるなどの症状があらわれた時は余分なワイヤーをカットする必要がありますのでご連絡の上、近日にご来院下さい。
④ 歯につけている装置が取れてしまった。
装置が取れてしまった時は、装置を付けなおす必要があります。ご連絡の上、近日にご来院下さい。
お渡ししてあるワックスで保護をしていただくと粘膜などにひっかかる事を防げます。
⑤ 歯が痛む。
矯正治療による痛みが強く出るのは、治療初期に装置とワイヤーをつけた時です。個人差がありますが、通常は2~3日で治まります、痛みがひどい時は普段常用されている痛み止めを服用されると症状が軽減します。 痛みがひどく、長びく場合は状態を拝見する必要のある場合がありますのでご連絡下さい。
⑥ 歯がしみる。
矯正中に歯がしみる時は、歯が動く事によって歯と歯ぐきの境目がひらいておこるケースと、もともとあった虫歯などが原因でおこるケースがあります。矯正治療が要因の場合は一週間程度で症状は治まります。 しみる状態が長く続く時などは、処置が必要となりますのでご連絡下さい。
⑦ 話しにくい。装置に舌があたる。
装置がついている状態に慣れるまでは話しにくい、舌があたるなどの症状がでる事があります。ワックスを使い保護をしていただく事で軽減されます。
⑧ 口内炎が出来て痛む。
装置があたる所には口内炎が出来る事があります。ワックスで保護すると痛みが軽減されます。口内炎が出来やすい方にはお薬などもお渡し致します。ご相談下さい。
⑨ 装置に付いているゴムが変色してきた。
装置まわりにゴムをつけている方は、カレー、からし、ミートソース等で変色する事があります。矯正治療上は問題ありませんが、気になる時は交換できますので、ご連絡の上ご来院下さい。
⑩ リテーナーが壊れてしまった。紛失してしまった。
リテーナーの使用も大切な矯正治療です。壊れた時、紛失の時は新しいものを作成する必要があります。ご連絡の上ご来院下さい。
矯正治療中に気をつける食べ物
おせんべい、硬いパン、りんごなどの硬い食べ物
装置に当たって外れてしまう可能性があります。
餅、ガム、キャラメルなどの粘着性のある食べ物
装置に絡まり外れてしまう可能性があります。
クッキーやケーキなどの甘いもの
詰まりやすいので虫歯の原因になりやすいです。食べた後すぐに歯磨きできない場合は、口をゆすぐなどする方が良いでしょう。
ほうれん草や春菊のような繊維質のもの
繊維が装置の間に挟まり目立ちます。特に外食する場合は注意した方が良いでしょう。
また、これら以外に矯正の治療の一環として口腔内にゴムを装着する場合があります。
その際は色素の強いもの(カレー、からし、ミートソース等)を食べると色が染まってしまい、せっかく白や透明のゴムを使い自然に見せているのに矯正装置が目立ってしまう場合があります。そこで、口を開いたときにゴムが見えやすい位置にある場合は着色汚れも気をつけた方がよいでしょう。
矯正治療の流れ
① カウンセリング
矯正治療は期間も費用もかかりますから、簡単に決められない!という方は多いと思います。
まずは矯正無料相談にて疑問や不安に思うことを聞いてみてください。疑問や不安を残したまま治療を開始することのないよう、何でも質問してください。
② 検査
矯正治療の治療計画を立てるためには、詳しい検査が大切です。
精密検査の結果が出た後に、治療にかかる期間や必要な装置などの治療方針が決定します。 行う検査内容としましては、レントゲン撮影、口腔内やお顔の写真撮影、歯型の採取などです。
③ 診断
精密検査の結果を元に、現在の歯の状態、どのように治療してゆくか、などの治療方針の説明を行います。
治療にかかる期間や、使用する装置、費用などもこの時点で詳しく説明があります。
④ 治療開始
矯正装置を着けて、歯の移動が始まります。 治療期間は約2年半~3年が目安ですが、症例により異なります。
矯正装置を着けている間は、1か月に1度くらいの頻度で通院し、装置の調整や定期観察を行います。
⑤ 保定
歯の移動が終了し歯並びが整ったら、矯正装置は外しますが、歯並びが安定するまで保定装置(リテーナー)をつけます。保定をきちんと行わないと、後戻りが発生することがあるので、保定は大切です。
保定期間は約1~2年が目安です。 保定期間中は3か月に1度くらいの頻度で通院し、定期観察を行います。
保定が終わったら治療終了です。
⑥ メンテナンス
歯列矯正で歯並びがきれいに整うと、歯の色や汚れも気になってきます。
歯並びが美しく、さらに白く輝く歯は最高の笑顔をもたらしますので、合わせてホワイトニングやクリーニング(PMTC)をお勧めします。
調整の際に行うクリーニングについて
矯正治療を受けるにあたり、当クリニックではブラッシング指導はもちろん、歯科衛生士による専門的なクリーニングを行っております。また、矯正用装置にはどうしても汚れが沈着してしまうため、超音波洗浄機による微細な汚れの除去も行っております。